としまのまちを知りつくした 「IKE BUSおじさん」 バスでめぐり、人とつながる、 その生き方【後篇】
OVERTURE
「IKE BUSおじさん」の愛称で親しまれる、IKE BUSの添乗員である城所さん。前篇に続き、豊島区・大塚で育った城所さんに豊島区への想いや魅力を伺いました。
としま未来文化会議座長・東京都ユネスコ連絡協会理事をはじめ、20近くの団体やネットワークに所属。ひとのつながりを大切にしながら、としまの持続可能な未来の実現のために精力的に活動している。
城所「僕の生まれは大塚。学校は他の区に通っていましたが育ちはずっと豊島区でした。
もともとほとんど魅力を感じない区でしたが、今や世界にも誇れる都市になりましたね」
目尻を下げながら城所さんは嬉しそうに語る。
城所「自分たちがこうなるといいなと考えていたことが、実現されていくのは嬉しいですね」
一般社団法人としまアートカルチャーまちづくり協議会には豊島区を良くしたいという想いをもった人々が集う。立ち上げから携わり、区と民間を繋ぎながら奮闘する日々。2019年に自ら営んでいた店を閉じて以来、一層IKEBUSの活動に没頭しているそうです。
城所「僕はもともと体育会系で、アクティブなタイプなんです。でもそれだけじゃなくて、子どもたちから、街の人たちから、そしてこのバスという不思議な乗り物からも活力をもらえますね」
バスに乗っている人たちに声をかけ、区民に力を送るその姿はまだまだ「現役」。
城所さんは新型コロナ禍による混乱が少しだけ落ち着きはじめ、街にも活気が戻りつつあると言います。
「『無いものねだりをやめて有るもの探し』の街おこし活動に皆で取り組み、花のまちづくりコンクール日本一を受賞したり、公民連携で理想の駅前広場をつくったり、その広場で早朝清掃体操会を継続する…。少しずつ活動が評価されてくると、人々に自分の街への誇りと愛着が生まれてくるんですよ」
街を愛する人が周りを巻き込んで勇気づけながら進める街づくり。その輪はどんどん広がっています。そして、その中でIKEBUSも少しずつ名物になりつつあります。
城所「IKEBUSっていうのは『I :行けば K:きっと E:笑顔に会える BUS』です(笑)」
少し照れながら笑う城所さんに会いに、ぜひIKE BUSに乗ってみませんか。
※10月中旬取材現在関連するSDGs