3月29日、1年間を通じて豊島区の90周年をともにつくりあげてきた区民実行委員会・企業実行委員会のメンバーが一同に会し、区制施行90周年実行委員会クロージングイベントが開催されました。

第1部では、豊島区都市政策顧問を務める建築家の隈研吾氏より「池袋のウォーカブルなまちづくり」をテーマに基調講演が行われました。池袋というまちの可能性や、海外のさまざまなアートカルチャーなまち・建物に関するポイントが語られ、としまのまちづくりにおいて多くの示唆に富んだ講演となりました。

隈 「さまざまな環境面での工夫を凝らした区庁舎だけでなく、今後はウォーカブルなまちづくりを目指し、東西をつなぐダンベル構造を生かした再開発を実施していきます。21世紀には、複合機能を有した雑多性あるまちは、より良い意味で捉えられるようになると考えています」

 
続く第2部の冒頭では90周年事業の記念ムービーを上映。「みんなが主役」をキーワードに、濃密な1年間を振り返りました。その後、渡邊裕之実行委員長、豊島区長職務代理者・齊藤雅人副区長、豊島区議会の木下広議長より、クロージングにあたってのご挨拶がありました。

渡邊 「貴重な機会を楽しまねばという想いで、本当にたくさんのイベントに足を運んできました。ここまで企業と区民とが一体となって周年事業を盛り上げることができたのは、誇るべきことです。この経験をレガシーとして継承し、100周年につないでいきましょう」

齊藤 「この1年間で、400を超える事業にのべ約400万人の方々が参加してくれました。『一人でみる夢は夢でしかない、皆でみる夢は現実になる』という高野区長の言葉通りとなり、とにかく皆様へ心から“感謝”の一言に尽きます」

木下 「ここまで豊島区の街づくりが加速してきたのは、皆様一人ひとりのおかげです。高野区長がのこされた足跡をしっかりと受け継いで、さらに明るい未来への道を切り拓いていきましょう」

 
イベントの最後には、子ども達が10年後の豊島区を語るムービーが流れ「緑がたくさんある街」「元気な子がいっぱいな、笑顔あふれる街」「いろんな国の人が暮らせる街」など前向きな声が寄せられました。その後、檀上では劇団ムジカフォンテの子ども達が「SDGsのうた（17目標のおぼえうた）」を合唱し、会場は未来への希望に溢れるクロージングイベントとなりました。

90周年実行委員会としての活動は一度幕を下ろしますが、オールとしまの体制はこの先も続きます。区民と企業のつながりと団結力を強みに、豊島区は早くも次の100周年を見据えて歩み始めます。