としま愛とみんなとの絆を力に、 サステイナブルな まちづくりへ挑戦【後篇】

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としま愛とみんなとの絆を力に、サステイナブルなまちづくりへ挑戦【後篇】 2022.01.24

OVERTURE

豊島区ならではの「文化」を軸としたまちづくりを進めてきた高野区長。区が掲げる「国際アート・カルチャー都市」構想は、まちの姿を大きく変えただけでなく、自治体におけるSDGs推進の好例としても注目を集めています。後篇では、人々の心を支える文化の大切さや、今後の展望について伺います。

Profile 高野 之夫 Yukio TAKANO

幼少期から豊島区で生まれ育つ。豊島区議会議員、東京都議会議員を経て、1999年に区長に就任。以降、行財政改革や文化を軸にしたまちづくりに取り組み、持続発展都市の実現に向けて貢献を果たしている。

文化は世界共通であり、未来をつくるもの――。
取材中、高野区長は繰り返し文化について触れ、その意義を強調しました。

豊島区では2015年、文化を軸に持続発展する「国際アート・カルチャー都市構想」を発表。池袋駅周辺の4公園を核とするウォーカブルなまちづくりや、2019年の「東アジア文化都市2019豊島」をきっかけにした23の記念事業を完成させ、まちを大きく変えるなど、さまざまな取り組みを進めてきました。


高野区長は、国際目標であるSDGsについても、文化という観点が必要不可欠だと語ります。

高野 「17のゴール達成に向けて、心の豊かさをもたらす文化は重要です。身近な例でいえば、私の趣味である水彩画。描くことに没頭する時間は、心の支えになっています。近年は新型コロナ禍もあり閉塞した状況が続きますが、そんなときこそ文化という『灯火』の力が発揮されるはずです」
 
もう1つ、豊島区のまちづくりを支えている大切な要素が、地域の人々との絆です。高野区長は、行政からの押しつけではなく、区民のみんなが自主的に参加したくなる仕組みづくりに力を注いでいます。

高野 「まちを愛し、人を愛し、区民の目線で考え、行動する。私の軸として、この思いがあります。豊島区では、世代を超えた交流の場として区民ひろばを設けていますが、この運営は区の職員だけではなく地域住民も担う。それぞれの視点を生かして活動してもらうことで、より快適な憩いの場となっています。ここまで区政と住民の距離が近い自治体は、豊島区をおいてほかにないのではないでしょうか」


幅広い職種や立場の人が集まる「オールとしま」の輪が、まちづくりに大きな貢献をしていることは間違いありません。
 
 
高野 「これからも『としま愛』を強く持ち、地域のみなさまと一緒に、挑戦を続けたいですね。まずは2022年の区制90周年、それから100周年に向けて、より大きな夢を描いていきます」

高野区長が語る未来には、大きな「としま愛」と区民のみんなの「夢・期待」が詰まっているのです。
 
 

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