「なんとなく生きづらい」を「確かな支援」につなげていく――。

10代、20代の若い女性が抱える課題を中心にサポートする、部署横断プロジェクト「すずらんスマイルプロジェクト」。
ピンクを基調とした支援サイトのトップに浮かぶのは、胸元でハートを抱えたかわいらしい女性のイラスト。訪れた人の心に寄り添い、適切なサポートを届けるための工夫が凝らされています。

近野 「支援サイトは、不安を抱える女性のための相談窓口を身近に気軽に感じていただけるよう、よりやわらかい表現にこだわり、具体的な内容から相談窓口につながるようにしたり、また温かみのあるイラストもメンバーが手作りしたり……。検討を重ねて、ようやく今のかたちになりました。」

他にも、実際に悩みを抱える方々と向き合う相談窓口への現場訪問や、サポートに関するチラシ作りなど、プロジェクトの活動は多岐にわたります。このプロジェクトを通じて、生理用品や妊娠、福祉の課題など、女性が抱えるリアルな問題と向き合っています。

田中 「プロジェクトメンバーは役職に限らず若年女性の問題に関心のあるメンバーが集まっており、女性特有の心身の問題について率直に話し合える環境です。区役所内のあらゆる部署から職員が参加していて、各々の専門知識を生かして協働できるところも大きな強みですね。若い女性の悩みをどうしたら解消できるのか、日々議論を続けています」

プロジェクト名のすずらんの花言葉は「再び幸せが訪れる」「純粋」「希望」。若い女性が仲間を増やしつつ、希望を持って過ごせるように、活動はこれからも続いていきます。

大矢 「公園の整備をはじめ、豊島区の取り組みはとてもユニークで、結果的に老若男女が楽しめる場が広がっていると感じます。誰もが希望を持てるよう、私たちも若い女性との心の距離を縮め、支援の輪を広げていきたいですね」

性別や年齢にとらわれず、誰もが自分らしく過ごせるインクルーシブな場へ。
多くの人が手を取り合って始めた挑戦は、きっとまちの姿をより良く変えていくことでしょう。