日本伝統文化の 魅力を海外へ。 多文化共生の まちを創る、 NPO法人Fam

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日本伝統文化の魅力を海外へ。多文化共生のまちを創る、NPO法人Fam 2022.10.07

OVERTURE

としまのまちを拠点として、外国籍の人たちに日本の伝統文化体験の機会を届ける「NPO法人Fam」。長年にわたる取り組みが評価され、今では区の後押しを受けて活動の輪を広げています。
9月17日から25日にかけては「日本文化からSDGsを広げよう」と題し、着付け体験、華道デモンストレーション、着物・帯リメイク作品の展示販売などのイベントを開催。イベントの中で得た発見や、豊島区とのパートナーシップについて、参加者の方々からお話を伺いました。

Profile NPO法人Fam

日本の伝統文化を留学生に体験してもらうべく、約40年前に任意団体として活動を開始。2001年には豊島区の推薦を受けて、留学生受け入れ制度100年記念留学生交流功労者表彰を受賞した。2017年にNPO法人化し、伝統文化を通じた国際友好親善と地域貢献を掲げてさらに活動を拡大。外国籍の新成人のために晴れ着の無料着付け体験を企画するほか、着物・帯のリメイク作品を制作するなど、幅広い取り組みを進めている。

流れるような手さばきで花器に挿し込まれ、凛とした表情を見せる花々――。

2022年9月下旬、1週間にわたって開催されたイベント「日本伝統文化からSDGsを発信しよう」。この日は日本古来の「生花」や自由な発想で表現する「現代華」の魅力を伝えるため、プロの華道家がパフォーマンスを行いました。期間中は振袖・紋付羽織袴をまとって記念撮影できる着付け体験や、着物・帯をリメイクした作品の展示など、多彩な企画を実施。日常ではなかなか味わえない伝統文化の魅力に、多くの人が引き込まれました。
イベントを主催するNPO法人Famは、留学生に日本の伝統文化を体験する場を提供することを目的として、約40年前に豊島区で活動を開始。
訪日外国人の増加を受けてその取り組みをさらに発展させ、今では国際交流・友好親善に貢献する幅広い活動を行っています。コロナ禍で海外との行き来が困難になってからは、国内で文化を未来へつないでいくため、貴重な着物・帯をリメイクした作品の展示・販売もスタートしました。作品の一部は区の障害者福祉施設に通う障害者の方や、フレイル対策センターを訪れる高齢者の方がその制作を担当するなど、人々の活躍の場づくりにも一役買っています。
NPO法人Famの活動に携わってきた参加者は、取り組みの素晴らしさをこう語ります。

「海外から来た若い年代の方々と交流するのはとても楽しいですね。日本独自の文化に対する反応も非常に良く、着付け体験をすると記念撮影に夢中になって時間が長引いてしまうほど」

「体験を通じて、言語の壁を越えたコミュニケーションができていると感じます。外国人の若者が多い豊島区だからこそ、区と連携してより積極的に活動を進めていきたいですね」
海外渡航に関する規制が緩和され、国際交流再開の兆しが見えつつある現在。日本伝統文化の魅力を豊島区から発信することで海外に向けてSDGsを推進しています。NPO法人Famの活動に、多くの人々から期待が寄せられています。

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